173511
野村美術館
〒606-8434
京都府京都市左京区南禅寺下河原町61
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展覧会情報

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平成28年春季特別展

平成28年春季特別展
 
【重文】伝紀貫之筆 寸松庵色紙【5/10~6/5 期間限定展示】
【重文】伝紀貫之筆 寸松庵色紙(5/10~6/5 期間限定展示)
書を愛でる  茶の湯の掛物
  
前 期  3 月 5 日(土) ~ 4 月17日(日)
後 期  4 月19日(火) ~ 6 月 5 日(日)
 
 ※ 6月5日(日)をもちまして、展覧会終了致しました。
 

 

日本には古来より書を愛でる歴史がありました。まず美しい料紙に流麗に書かれた仮名の書が平安時代、貴族に賞翫されました。鎌倉時代には中国から禅宗が伝わり、その中で禅の高僧の書いた墨蹟は、高く清澄な境地を示しているとして尊ばれました。そして茶の湯では、古くより仮名の書も墨蹟も重んじられ、鑑賞されてきました。この展覧会では茶の湯で用いられた仮名の書と墨蹟の名品を展示します。仮名の書は平安時代から鎌倉時代の流麗さが特徴の優品を、墨蹟では中国の元代、日本の鎌倉時代から江戸時代の、力強い名筆を集めております。古典的な作品の数々から書の魅力に迫る展覧会です

 

《主な展示作品》

前 期 伝小野道風筆 小島切・源兼行筆 栂尾切・藤原定家筆 二首色紙・夢窓疎石筆 霊光不昧偈頌・伝了庵清欲筆 偈頌・本阿弥光悦筆 宗達木版下絵和歌巻 など

後 期 伝藤原行成・藤原公任筆 法華経断簡(4/195/8展示)・伝藤原佐理筆 筋切通切(5/106/5展示)・【重文】伝紀貫之筆 寸松庵色紙(5/106/5展示)・寂蓮筆 熊野懐紙・【重文】宗峰妙超筆 白雲偈頌・無準師範筆 葺一字 など

  

 

※ 諸般の事情により、予定の作品が展示出来なくなる場合がありますが、何卒御了承下さい。

※ 前期・後期の陳列替の他、一部期間限定展示のものもございます。

 

 

 

 

主な展示美術品

主な展示美術品
 
伝小野道風筆 小島切 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
伝珠光筆 山水図

 

 

 『斎宮女御集』の断簡で、もと(でっ)葉装(ちょうそう)の冊子本であった。この斎宮女御は村上天皇の女御徽子(きし)929-985)で、三十六歌仙に選ばれた5人の閨秀歌人の一人である。光悦風の書をよくした小島宗真の家に伝えられたことからこの呼び名がある。女性らしい繊細で優美な書風は横へのひろがりよりも、むしろ上下への弾力に富んだ、白河院政期(1086-1129)頃の様式を示す、柔軟で艶やかな運筆である。赤星家伝来。

 

 
源兼行筆 栂尾切 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
伝狩野元信筆 大滝図
 
 

 「桂本万葉集」巻4の断簡。その3分の1ほどが各家に分蔵され、手鑑に押されたり、掛幅に仕立てられている。源順(911-987)の筆と伝承されるが、実の筆者は平安時代中期の能書家源兼行(生没年不詳)とされ、同じ「桂本万葉集」の宗尊親王筆とされる断簡は「鎌倉切」と呼ばれる。本品はかつて井上馨が所持し、大正5年(1916)同家の売立に際し野村得庵の収蔵するところとなった。

 

 
【重要美術品】藤原基俊筆 多賀切 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
雪村周継筆 風濤図
 『和漢朗詠集』の「将軍・刺使」の部分を、歌人としても有名であった藤原基俊(1060-1142)の写した断簡。もとは楮紙の巻子本2巻。陽明文庫に所蔵される下巻の巻尾の部分に「永久四年孟冬二日 扶老眼点了 愚叟基俊」の奥書があり、これによって基俊の真筆であること、この写本が永久4年(1116)以前に筆写されたものであることがわかる。多賀切の名称は、旧蔵者と伝えられる旗本多賀左近の名に因むという。
 
伝藤原定家筆 二首色紙 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
 
 

 『新古今和歌集』の撰者として名高い藤原定家(1162-1241)はその日記『明月記』をはじめ多くの手蹟が遺され、尊重されてきた。本幅は『新古今和歌集』に収載された歌など二首を表具したもの。

定家は室町時代に神格化され、その歌論をもとに古今伝授が行われるようになったが、小堀遠州が定家様の書を用いたことにより、茶の湯でも定家賛仰の風が強まり、定家の筆蹟が珍重された。近衛家伝来。
 
夢窓疎石筆 霊光不昧偈頌 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
北野茄子茶入

 平田(へいでん)()(がん)(770-843)の偈を()(そう)()(せき)1275-1351)が写したもの。『伝灯録』の平田の伝では、冒頭が「神光不昧」となっており、京都西芳寺に伝わる同じ偈を写した墨蹟では「神光不昧」となっている。それには暦応3年(1340)秋の年紀があるが、本墨蹟には「南禅夢窓」とあることから、夢窓が南禅寺に再住したのは建武元年(1334)から同3年までであるから、西芳寺の墨蹟よりはやや早い時期に書かれたものであることがわかる。

 
沢庵宗彭筆 夢語 [3/5 ~ 4/17  前期展示]
沢庵宗彭筆 夢語

  沢庵(たくあん)宗彭(そうほう)1573-1645)は、但馬国出石の人で、当初(とう)()(そう)(ちゅう)に随い、のち大徳寺三玄院の春屋宗園に参じて、法諱を宗彭に改めた。さらに一凍(いっとう)(じょう)(てき)の門に入り、沢庵の道号を授かり、大徳寺第153世住持となった。紫衣事件に際して出羽に流されたが、後に徳川家光の帰依を受けて品川・東海寺の開山となった。公家や武家などとの交際も広く、和歌をよくし、讃沢庵と揶揄されるほど多くの着讃を遺した。

 
伝嵯峨天皇筆 飯室切 [3/5 ~ 3/27 期間限定展示]
練上志野茶碗 銘 猛虎

 

 『金光明最勝王経註釈』の断簡で、貞観時代に数多く書かれた写経の中で最も広く知られ、本幅に見られる白点は弘法大師により加えられたと伝えるが確証はない。比叡山延暦寺横川の飯室別所宝満寺に伝来したところから名づけられた。筆者とされる嵯峨天皇(786-842)は、空海・橘逸勢とともに「三筆」の一人として名高い。一文字・風帯の紫地牡丹文印金は前田家伝来のものを用いて得庵が表具した。

 

 
本阿弥光悦筆 宗達木版下絵 和歌巻 [3/5 ~ 4/17 前期展示]
高台寺蒔絵棗
  『新古今和歌集』巻第16雑歌上の巻末「花すゝき」の歌から巻第17雑歌中の巻頭までの20首を散らし書きしたもので、俵屋宗達の絵を紙屋宗二が木版でおこし、その上に本阿弥光悦(1558-1637)が和歌を書いた。同じ顔ぶれで作られた和歌巻が多く存在する。

料紙をついだ部分の裏側に「紙師 宗二」の銀色印が捺されている。その書風から光悦の晩年寛永年間の書かと推測される。

 
 
【重要美術品】伝藤原行成・公任筆 法華経断簡 [4/19 ~ 5/8 展示]
呉洲赤絵菊兔香合 銘 裾野
 
 

薄い藍唐紙に唐草紋を刷りだした料紙に、「古今和歌集」巻第4秋上に収録される壬生忠岑の「山里は……」の歌を散らし書きし、さらにその余白に法華経譬喩品の語句を書き加えたもの。

 行成・公任筆は伝承で、11世紀中頃以降の筆写にかかるものであろう。蜂須賀家伝来。
 
伝藤原佐理筆 筋切通切 [5/10 ~ 6/5 期間限定展示]
種村肩衝茶入

 

 

 (でっ)葉装(ちょうそう)の冊子本であった『古今和歌集』(1120年頃)を、歌合わせ用の料紙を横向きにして使用したもので、紙の表側に罫線があるので「筋切」と呼び、裏側が(ふるい)の目のような漉き目が残っているところから「篩」をもじって「(とおし)(ぎれ)と命名された。筆者は藤原佐理と伝承されてきたが、今日では藤原行成の曽孫定実と認められている。

 
寂蓮筆 熊野懐紙 [4/19 ~ 6/5 後期展示]
樂道入作赤楽茶碗 銘 若
 
 後鳥羽院(1180-1239)が熊野御幸の道すがら、各地の王子社で催された法楽の歌会に際して和歌二首を寂蓮(?-1202)が詠んだ懐紙で、歌題から正治2年(1200)11月のことと推定される。

後鳥羽院の熊野御幸は隠岐に遷幸される承久3年(1221)まで28度に及び、多くの熊野懐紙が遺されているが、寂蓮筆はこの懐紙を含め4点が知られるのみである。加賀前田家伝来。

 
伝源俊頼筆 四半切 (4/19 ~ 5/8 期間限定展示)
 
 
 

丹地の唐紙に『遍昭集』の歌一首を三行書きにしたもので、この歌は『古今和歌集』巻第10・物名に収められており、『遍昭集』の最後に取りあげられている。筆者は俊頼と伝えるが伝承に過ぎない。四半切とは、漉いた紙の4分の1の大きさの本の断簡をいう。

 
【重要文化財】伝紀貫之筆 寸松庵色紙 [5/10 ~ 6/5 期間限定展示]
熊川茶碗 銘 霊雲
 

『古今和歌集』巻5・秋歌下にのせる菅原道真の歌でその詞書(ことばがき)から、「(かん)平御時后宮歌合(ぴょうのおんときのきさいのみやのうたあわせ)」の際の歌である。

紀貫之(868?-945?)筆と伝えるこの色紙は、唐紙に胡粉をはいて(でっ)葉装(ちょうそう)にしたものの断簡で、柔軟な筆先に弾みをもたせて、優艶にして格調高い。同種のものは唐紙の胡粉が剥落したものが多いが、これは保存状態が良好である。内箱に「観瀾閣蔵品印」の朱印がある。伊達家伝来。

 
伝藤原定頼筆 烏丸切 [4/19 ~ 6/5 後期展示]
砧青磁輪花形小鉢

 

もと烏丸光広が所持していたことからの名称。「右近切」とも呼ばれた。『後撰集』の断簡で、もとは胡蝶装の冊子。

 筆写とされる藤原定頼(995-1045)は公任の子で参議・権中納言に昇り、四条中納言と称された。歌人・能書家として知られている。筆者は定頼の他、公任とも行成ともされるが、『西本願寺本三十六人集』と同筆で、定頼没後の書。

 
【重要文化財】宗彭妙超筆 白雲偈頌 [4/19 ~ 6/5 後期展示]
宗彭妙超筆 白雲偈頌
 宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)1282-1337)は、諡号を「大燈国師」といい、その豪放な墨蹟はわが国禅僧の中で最も高く評価されている。花園・後醍醐両帝の帰依厚く、竜宝山大徳寺を建立して開基となった。「白雲爲蓋流泉作琴」という偈は、『(へき)巌録(がんろく)』第37則「盤山三界無法」の頌にある。風帯・中廻に茶地二重蔓大牡丹唐草紋印金を用いた華麗な表具で、玉室宗珀(ぎょくしつそうはく)の添状によれば織部好の表具と伝える。田安徳川家伝来。(
 
無準師範筆 葺一字 [4/19 ~ 6/5 後期展示]
赤絵金襴手見込兔絵鉢
  

 

 無()(じゅん)師範(しばん)1177-1249)は霊隠寺の破庵祖先に参禅し、育王山劉峰広利寺、径山興聖万寿寺を歴任し、理宗帝から仏鑑円照禅師の号を賜った。聖一国師(円爾)は無準に参じてその法灯を継ぎ、九条道家に招かれ東福寺を創建した。東福寺普門院の什物であり、聖一国師の将来と伝える。

 

平成28年春季 地階併設展

平成28年春季 地階併設展
 
 
[館蔵品展]
「能面・能装束展」      3月5() ~4月17日() 【終了しました】

 「清風明月 祥瑞・古染付の世界」 419 (火) ~5月29日() 【終了しました】

    

 

[個展]

 淡斎茶花研究会 代表 横井和子 

  茶花 -器と花の出合い展- 第4回 月31日()  6月5日 ()

                                       【終了しました】

 

 

 

展覧会予告

展覧会予告
 
平成28年秋季特別展 「いとをかし 和もの茶わんの世界」
【前期】平成28年  9 月 3 日(土) ~ 10 月 16 日(日)
【後期】平成28年 10月18日(火) ~ 12 月 4 日(日)
 

茶の湯で用いられる茶碗の中で、日本で作られたものは和物茶碗と呼ばれます。それには千利休の指導により樂長次郎が作り始めた楽焼、野々村仁清・尾形乾山らに代表される色彩豊かで雅な京焼、京都以外の諸国で作られた形の様々な国焼があります。楽焼には赤と黒があり、シンプルな形とデザインが特徴です。そして京焼は色絵が特徴です。赤、青、緑など豊かな色彩で桜や笹や唐松など雅なデザインが描かれています。国焼は、薩摩焼のように京焼の影響を受けたものがある一方、唐津焼や美濃焼など独自の肌や風合いのよさが強みの茶碗が創り出されました。いずれも日本的で多様な感性に育まれた茶碗で、「いとをかし」と感じる、つまり何故か強く心魅かれる茶碗といえるでしょう。優雅で華やか、または個性的でおもしろみのある茶碗の数々を御鑑賞いただけたら幸いです。

 

 

《主な展示作品》

【全期間】 仁清 金筋茶碗、乾山 銹絵山水画讃茶碗、樂了入作 金入若松絵茶碗、伊賀茶碗 銘 すね市三猿、永楽保全作 秋草絵茶碗、万古焼竜田川平茶碗 など

 

【前 期】 樂長次郎作 赤楽茶碗 銘 獅子、練上志野茶碗 銘 猛虎、陳元贇作 染付山水図茶碗、粟田焼桜清水絵茶碗 など

 

【後 期】 樂道入作 赤楽茶碗 銘 若山、鼠志野茶碗 銘 横雲、瀬戸唐津茶碗 銘 冬の月、尾形周平作 仁清写秋草絵茶碗 など

 

 

【注意】

【注意】
 
 
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