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能楽の美  ー能面・能装束と能楽ゆかりの茶道具ー 

2025年春季特別展
能楽の美
ー能面・能装束と能楽ゆかりの茶道具ー 

前期:3月8日(土) ~4月20日(日)
後期:4月26日(土)~6月8日(日)
※ 4月21日 (月)~25日(金)は展示替のため休館


当館所蔵の能楽関係の美術品は、野村財閥の創始者・野村徳七[号得庵]が、能楽を行う為に入手したものです。
得庵が能楽に興味を持ち始めたのがいつ頃からかは不明ですが、大正2・3年得庵30代半ばには謡の稽古を始めています。
当時得庵は事業が忙しかったこと、また能楽より先に茶の湯に傾倒していた為、
当初能楽にはそれほど熱心ではなかったようですが、
その後二十四世・観世左近 (1895-1939) と知り合い、次第に能楽にのめり込んでいきました。
蒐集した能面は、得庵が記した道具控帳によると、観世宗家と水戸徳川家からのものがほとんどである事がわかります。
観世宗家の面は昭和14年に得庵が譲り受けたもので、水戸徳川家の面は大正7年10月の同家の売立で入手しました。
能装束は、大正5年の西本願寺の売立で豊臣秀吉が所持したと伝わる 「黒船段織厚板」 を、
また徳川家や伊達家からもいくつか入手していますが、
得庵の能装束のコレクションの大半は昭和11年6月に行われた加賀前田家の売立によるものです。
今回は得庵が蒐集し、実際に演能で用いた館蔵品の能面・能装束をはじめ、
能管や鼓胴の楽器や小道具、能楽の演目の銘がつけられた能楽ゆかりの茶道具も合わせて展示します。

***

《主な展示作品》 
[前期]
(重文)千鳥蒔絵面箱(3/8~3/30期間限定展示)・要石悪尉・小面・孫次郎・(重美)龍女・般若・黒船 段織厚板・白地梅垣蒲公英雪輪紋縫箔・能管 銘 龍丸・胴箔地蔦紋鬘帯・桜花桐鳳凰神扇・古染付鯉耳付花入 銘 高砂・古染付桜川水指・薩摩肩衝茶入 銘 忠度・高麗青磁茶碗 銘 鶴亀 など

[後期]
(重美)早苗尉・近江満昌作 小尉・伝小牛作 真角・千種怪士・伝赤鶴作 小獅子・若女・曲女・出目洞 白満喬作 老女・紅白段金市松御所車夕顔紋唐織・紫地熨斗秋草紋長絹・神坂雪佳作笹水と松梅扇・芙蓉蒔絵 太鼓胴 樂道入作黒茶碗 銘 夕霧・千宗旦共筒茶杓 銘 道成寺・江岑宗左共筒茶杓 銘 千歳・芦屋真形竹 生島地文釜 など
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